アレルギー反応(過敏反応)とは、通常は無害な物質に対して免疫システムが異常な反応をすることを言います。
アレルゲン(抗原)が体内に入るとB細胞と呼ばれる白血球の一種により抗体を作ります。それがIgE(イムノグロブリンE)という血液や体液の中に存在する免疫グロブリンで、異物が体内に入った時に排除するように働く抗体の機能を持つタンパク質の一種です。IgEは、アレルゲンを攻撃するための化学物質をため込んだ、体中の組織に常在する白血球の一種であるマスト細胞(肥満細胞)とくっつきます。IgEができた(感作された)人が再度アレルゲンにさらされると、アレルゲンがマスト細胞にくっついた抗体と結合します。その情報が細胞内に伝わり、マスト細胞が壊れて、その中の化学伝達物質(ヒスタミンなど)が放出され、周囲の組織に腫れや炎症を起こし、くしゃみ、鼻水などを誘発させます。
特に多くアレルギー反応を誘発するアレルゲンは以下のものです。
アレルギーの発生には、遺伝因子や環境因子がともに関係しています。アレルギーが家族内で遺伝する傾向がみられるため、遺伝子が関与していると考えられています。 アレルギーの病気は、年齢によって発症しやすいアレルギーが異なるという特徴もあります。
アレルギー反応は通常15~20分くらいで反応が起こりますが、遅延型の反応もあります。遅延型アレルギー反応には、抗体が介さず、T細胞という免疫に関与するリンパ球が関わっていて、半日~数日で症状が起こります。日本ヘアカラー工業会が推奨しているパッチテストの観察は、30分後と48時間後に行うことになっています。