接触皮膚炎は、特定の物質に直接触れることで皮膚に炎症が起きる病気です。発疹は非常にかゆく、特定の部位に限定され、しばしば境界がはっきりしています。
物質により皮膚の炎症が引き起こされる仕組みは、刺激(刺激性接触皮膚炎)、アレルギー反応(アレルギー性接触皮膚炎)のいずれかです。
- ・刺激性接触皮膚炎は、接触皮膚炎の全体の80%を占め、化学物質により皮膚が直接損傷されることで生じます。典型的な刺激物としては酸、アルカリ、溶剤、強力な石けん、植物などがあります。非常に刺激の少ない石けんや洗浄剤でも、頻繁に使用したり長時間使用したりすると、人によっては皮膚が刺激されることがあります。
- ・アレルギー性接触皮膚炎は、皮膚に触れた物質に対して免疫系が反応を起こすことで発生します。アレルギー性接触皮膚炎の原因になる物質は何千種類もあり、女性の約10%は、アクセサリーに含まれていることの多いニッケルに対するアレルギーをもっています。皮膚炎の治療に使用される軟膏、クリーム、ローションさえ、そのような反応の原因になります。
仕事で触れる多くの物質により皮膚炎が生じることもあります(職業性皮膚炎)。
特定の物質に触れた後に、紫外線にさらされて初めて接触皮膚炎が起こることもあります。(光アレルギー性接触皮膚炎または光毒性接触皮膚炎)。